認知症の父の思いを受け入れる
87歳の父はレビー小体型認知症で要介護2。
睡眠時無呼吸症候群と変形性膝関節症はあるけど内科的には
とても元気。
でも妄想があって
「うちの土地に誰か勝手に家建てて住んどる」
としょっちゅう言います。
ひどい時は
10分毎に。
実際は父が44年前に売ったところなんですが
それを忘れてしまっている。
2年前から言い出したんですが
最初は私も
「どうしてそんなこと言うん?!」
「勝手によその土地に住むなんてこと、ありえんでしょ」
とんでもないことを真面目に言う父が
とても許せなくて、
受け入れられなくて
「どうして?
どうして??」
という気持ちで
法務局で地籍履歴書(っていうのかな)とってきて
父が口にするたびにそれ見せながら
正論で必死に説明していました。
でも直ぐに忘れて聞いてくる。
こちらが必死になればなるほど
父の不信感は増し
「ほんだらお前は勝手におるやつを黙って
みとけ、言うんか?!」
と目をつりあげて怒るのでした"(-""-)"
途方に暮れ、疲れ果てていたある時のこと。
一緒に問題の土地周辺を一緒に散歩しながら
いろいろ話していると
分かったんです!
なんでこんなに土地にこだわるのかが!
父の年代の人は家長制度で後を継いだ長男は(父は
長男ではないけれど)
土地を親からもらったらそのまま次の代に引き渡すのが
当たり前でとっても大事な事なんです。
なのに売る時に父は母と相談したとはいえ、多分本意では
なかった部分もあったんでしょう。
ご先祖様から預かった大切な土地を
売ってしまった。
そのことが自分の中で
申し訳なさと後悔になって
ずっとあったんだな~って。
だから土地にあんなにこだわってたんだ・・・・
真面目で無口な父のこと
苦しかったんだろうな
なんか父の気持ちが理解できたら
同じ事言っても
「ん~でもじいちゃんが売っちゃったんだよね」
と素直に受け入れられるようになりました。
そしたら父もすぐに
「あぁ、そうか。売ったんか」
と納得するようになりました。
あれれ??
こんなに違う?
父は私が自分の気持ちをわかってくれる
ことを待っていたのかもしれません。
今もよく聞いてきますが
とても穏やかです。
今朝も元気でもりもり朝食食べました。
・ごはん
・モロッコ豆のおかかマヨネーズ和え
・ゆでとうもろこし
・トマト
・じゃこの佃煮
・黒豆煮
・すいか
うちで採れたものを父に食べてもらえることに感謝です。
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